ねこが毛玉を吐くシーンを初めて目にしたら、ビックリする人が多いんじゃないかな。
私も驚いた。
私が初めて目撃したのは、まだ猫を飼う前のこと。
朝、仕事に向かい歩いていると、のら猫が何かを吐こうとしている場面に出くわした。
その猫は私が側に立っていても逃げようともせず、一心に吐こうとしている様子だった。
当時の私は毛玉というものを知らなかったので、その猫が「おえっ、おえっ」とする姿に、あー辛そうだな、この猫は病気なのかな、具合が悪いのかなと心配になった。
そしてその晩、そのことを奥さんに話したら
それはたぶん毛玉だねぇ。と言われた。
ケダマって何ですか??と私・・・。
彼女は猫を飼ったことがあり、毛玉についても当然知っていたわけで、私に毛玉のことを教えてくれた。
猫は体をなめて毛づくろい(グルーミング)するんだけれど、その時に抜け毛を飲み込んでしまう。通常、飲み込んだ毛は便と一緒に排泄されるけど、胃の中で絡まりあったりして徐々に固まりとして残っていくものがある。この胃の中に残った固まりが毛玉で、これを排出するために吐いている。もし毛玉がいつまでもお腹の中に残ってしまうと、胃腸の働きを妨げるなど健康を害することになるから、毛玉を吐き出すことは猫にとって重要なこと。つまりは健全な行為として毛玉を吐いている。
猫ってそんなことしてたの。
初めて知った猫の習性に、少しインパクトを受けたことを覚えている。
これが私の毛玉との出会いであり、猫は毛玉を吐くものだという知識を得たときでもありました。
ということで今回は毛玉です。
わが家のねこたちも毛玉を吐いています。
このごろ毛玉を吐くことが多い、わが家のねこたち。
換毛期と言われる春先は抜け毛の量がぐっと増えるので、どうしてもお腹の中に毛がたまり気味になって、毛玉を吐く回数も増えるようです。
うちのねこたちは室内飼いのためか、はっきりした換毛期はないようで、年中ダラダラと毛が抜けている印象です。
とは言っても、春はやっぱり抜け毛が増します。
特にコタロウは抜け毛が多く要注意です。ちょっとブラッシングしただけで、どっさり取れます。
毛玉対策にブラッシングは基本です。こまめにブラッシングして、ねこたちが飲み込む毛を減らしてあげましょう。とは言うものの、うちのねこたちはブラッシングがあまり好きじゃないんですよね。かといってブラッシングしない訳にはいきません。やさしく声かけながら、撫でながら、ねこたちの機嫌を取りながら、ちょっとずつブラッシングしてます。
ペットがなめても安心なウェットティッシュ。
ブラッシングしてると毛が飛び散りまくります。おまけに冬場なんか静電気まで発生してパチパチ痛いんです。そこでウェットティッシュを使って毛を湿らせておけば、飛び散り、静電気が抑えられます。それに体の汚れを拭き取ることもできますし、ほんと便利です。
こんな毛玉が吐かれています。
それでは毛玉がどんなものか、最近みんなが出した毛玉を画像で見てみましょう。
たぶんチイが吐いたもの。
ちょっと発見が遅くなったので、カラカラに乾いています。
チイはめったに毛玉を吐かないんですが、抜け毛が増える時期はやっぱり吐いちゃうことがあります。
コタロウの毛玉。
ちっちゃめの毛玉で、唾(ツバ)も多めに吐くことがあります。
コタロウは抜け毛が多い分、毛玉を吐くことも多いです。けれど1度に全ての毛玉を出すことができないようで、数日間かけて少しずつ吐き出していきます。ときには、毛玉が上手く吐き出せなくて、唾や食べたエサだけを吐くこともあります。
おそらくムサシのもの。
この毛玉にはビックリしました。エサと毛玉が同時に吐かれた様子です。
ムサシくん、ご飯食べてて急にキタのかな。このエサにまみれた毛玉を見たときは、ちょっと凄まじいなって思いました。まあ、この吐き方はレアなケースで、普段はちゃんと毛玉だけ吐いてます。ちなみに毛玉の吐き方はムサシがいちばん上手で、毛がたまったところで一気に吐き出します。だから吐く回数は少なく、出てくる毛玉は大きくて(長いんです)立派なものが多いです。
当然ですけど、毛玉の中身は全て毛です。むしゃむしゃに絡み合った毛の固まりです。
触ってみると湿った筆のような感触、、、かなあ。
吐きたての毛玉は、生暖かい。
こんな感じです毛玉って。
ねこたちは、こんな毛玉を口から出してきます。
毛玉を吐いてくれてホッとします。
みんないろんな所に毛玉を吐きます。床の上、カーペット、布団、家具の隙間・・・。吐かれたものは片づけて、掃除しなきゃいけませんから、そりゃ正直、大変だなと思うこともあります。でも毛玉を吐いてくれるとホッとするのも正直なところ。
お腹の中にいつまでも毛が残らないことが、重要だと思いますから。
便と一緒に排泄させることにも気をつけます。
飲み込んだ毛は吐き出すだけでなく、便と一緒にも排出されます。で、この便で大変だったのがコタロウなんです。コタロウの場合、毛が混ざった便は腸の中で詰まり気味になりやすいようで、長く腸内に在るものだから、どんどん固くなって、しまいには便秘になっていました。毛玉ケアのエサを試したりするんですが、やっぱり1年に数回、便秘になっては獣医さんに便を掻き出してもらっていました。
抜け毛の多い時期は、排便にも注意したほうがいいと思います。
ねこたちが毛玉を吐くことは普通のことだと思います。ただ、あまりにも多くの毛がお腹にたまると、吐き出すことが困難になるなど健康に影響がでます。ですから飼い主さんの毛玉ケアも必要です。ブラッシングで抜け毛を取ってあげて、ねこが飲み込む毛を少しでも減らしてあげる。毛玉用エサなどを与えて、お腹にたまった毛の排出を促す。など、ねこの健康生活を上手にサポートしてあげましょう。
以上、ねこたちの習性『毛玉を吐く』でした。